2日目-夜(シャーロットタウン)

 そろそろ晩御飯の時間だ.そう,待ちに待ったロブスター!! たぶんどこの店にいっても,たいして変わらないだろうから, 一人だったら適当によさそうな店に入るのだが,Sはどうやら違う. パンフレットを見て,まずはそこに載っている店に行きたいそうだ. 普段はそういう店は毛嫌いする僕だが,べつにここで争うつもりはない. とりあえず,外れはないだろうし.

 なんとなく雰囲気がよさそうな店を選び,そこに行く. 一軒目はしまってやがった.そこで,次の店へ.グラフトン通りにあったかな? やや暗い照明で,バーのような雰囲気のお店.まず入り口でロブスターを 扱っているかどうかきく.これがなくては始まらない.答えは,もちろんYes! そこで,この店に決めた.

 さて,席にすわり,メニューを眺める.…えっ?ロブスターが載ってねー. ちょっと焦るが,ウエイトレスさんに尋ねたらありました. Market priceであるロブスター.このときはたしか1ポンド,23ドルぐらいだったような気がする. レストランでこれならお手ごろといっていいだろう(約0.45kgのロブスターが2000円弱かな). ちなみにポンドはlbと表示されています.

 前菜はSはサラダを頼んでいましたが,僕はエスカルゴ.食べたかったから. ほかに理由なんてありません.注文を終え,ふと疑問に思ったことをウエイトレスさんに尋ねる.

 それはパンフレットに載っていた写真だ.ロブスターとステーキが載ってる写真. 一皿にどかーんと,豪華なそしてカナダらしいダイナミックなコンボだ.ところが, どこを見てもメニューには載ってない.そこで,これはなに?ときくと, えっ?ちょっと見せて…こんなのみたことないわ.たぶん宣伝用に盛り合わせただけだよ. との返事が.はぁ?それは詐欺では….まあいいや.それが食べたかったわけじゃないから.

 ビールを飲みながら前菜のエスカルゴをつまむ.チーズがたっぷりかかったこいつは, うまい.なんか貝を食べてるような感覚だ.そして,とうとうやってきた. 今日の主役.こいつを食べにPEIにやってきたといって過言ではない.ロブスターの登場!

ロブスター
ロブスター

 おぉ,すげぇ迫力だ.ロブスターが中央にドデンと鎮座している.そして,横にはもっさりと マッシュポテト.そうPEIづくし(ロブスターとジャガイモだけだが)なのだ.カップに入っているのは 溶かしバター.好みによってロブスターにつけてたべる.僕はレモンを絞った方が好きだ.

 さっそく,食べようとするも,まずはどこから手をつけるか.おいしいとこは最後にとっておく タイプの人間なので,胴体は最後.つーか,頭は食えるのか?そこで,ウエイトレスさんに尋ねる. 答えは,まあ,あんま食べるとこないけど,食べれるよ.とのこと.そして,ここをこうやって, 割るのねとやってくれた.ならばそこからだ.

 脳みそなのか?よくロブスターの構造はわからないが,甘えびの脳とか 好きなんで,問題はない.ばくばく食べる.ただ,胴体に近い部分というか頭の下部は, 食うもんじゃねーな.身は殆どないし,砂(?)が多い.

 つづいては,足だ.細くて一見,身など入ってないようだが,ちゃんと入っている. 歯でしごきながら食べていく.カニを食べてるわけではないが,二人とも無口. 食べるのに必死だ.

 あらかた足を食べ終えると,さて,残るはツメと胴体.ツメにまずは取り掛かる. これだけでかいツメだから,さぞかし旨いだろうと期待して,ツメから身を出す. プリッとツメからでた.おー.というわけで,さっそく食べる.…あれ?旨くない. 今までと違って旨みがさっぱりとない.そして海老のプリプリ感とはなにかが違う. 消しゴム??そんな感じだ.

 ただツメの付け根はおいしい.ツメとは比較にならない.そして,いよいよ胴体へ. なんなくフォークで取れる.そして,口に運ぶ.うまい.海老の旨みが口に広がる. かみ締めるごとに,幸せを感じた.そして,また食べようと心に決めたのだ.

 付け合せのマッシュポテトは,普通のマッシュポテト.おいしいといえばおいしいのだが, あまり味がしない.塩・胡椒をたして食べた.お腹のたしといったところか?

 ロブスターに大満足し,店をあとにした.あとは寝るだけ.そういえば,宿のおばちゃんが 今日は町のどっかで競馬が開催されるといってたな.まあ別にいいかと思いながら, 宿に帰った.しかし,こののどかな雰囲気は長くは続かなかった.

 Sと明日の予定について,話してると,突然ドアをノックする人が. なんだ?と思い,あけるとそこには宿のおばちゃんと,旅行者らしきにーちゃん. どうも,このにーちゃん.前日にこのB&Bに泊まっていて, 本日の宿も予約したつもりだったらしいが,どうやら彼の勘違いでしてなくて, 今日泊まる場所がないとのことだ.

 んで,なんのよう?ときくと,部屋に止めて欲しいという. どうやら,僕らが今日泊まっているちょっと豪華な部屋は,リビングのソファーが ベッドになり,3人泊まろうと思えば,泊まれる仕組み.宿のおばちゃんは, あんたたちが決めな!といって,部屋に帰って行った(てきとーだ).

 Sと相談し,つーか,困ってるし,相談するまでもなく,泊まることを許可. もちろん彼はソファー(ソファーベッド),そして25ドル払ってもらった. 悪くはない値段だろう.そんなわけで,ゆっくりと寝る予定だったが 訪問者に,話が弾み,寝るのが遅くなった.

 

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