3日目-午前(キャベンディッシュ)

 朝起きて,仕度をする.そして,出発だ.朝食は外で食べることにした. というのは,この宿,B & Bのくせに朝食は別料金.Bed & Breakfast のbreakfastは どこに行ったのか疑問に思うが,そういうことなら仕方ない.

 まずは,昨日カメラを購入したコンビニに朝食やおやつなどを買いに行く.…開いてない. 8時ごろだった気がするが,開いてない.日曜日だしある程度は覚悟してたが, まあ,田舎の自称コンビニなんてものはこの程度だ.お腹がへったので,ティムホットンという カフェに行く.

 ベーグルをかじりつつ,コーヒーを流し込み,準備完了. Water st.にある観光案内所に向かう.そう,ここがシャトルバスの乗り場. たしか9時出発だった気がする.事前に観光案内所で時刻表などを取得しておくといいと思います. 予約は必要なく,基本的に早いもの順.乗り遅れても次のシャトルが来るらしいが, 待つのも癪だ.そこで,8時半頃にいった.

 だれもいない.駐車場には一台の車もない.8時45分ぐらいに観光案内所の職員の人が参上. おい,9時に開館で,15分前に出勤かよ.そんなもんなのか?ヒマなのでちょっと話をしたりして, 9時を10分ほど過ぎたところだろうか?人も2人ぐらい他にやってきたころに,シャトルバスがやってきた

 往復20ドル(その日のうちに帰る必要あり)のチケットを購入し,乗り込む.途中で何人か拾いながら, キャベンディッシュに向かう.景色をぼけーと眺めていると,途中からガイドブックで見た記憶のある 風景に出会う.うん.近づいてきた!そう思ってしばらくすると,目的地であるキャベンディッシュの 観光案内所に到着した.

 たしか帰りのシャトルの予約をしたような気がする.いや,帰る時間を伝えただけだろうか? それを予約というかわからないが,とりあえず6時過ぎぐらいのシャトルに乗りたいと伝えた. そして,観光案内所へいく.

 さて,ここは車がないとあまり行動できない.そこで,だめもとで,レンタカーがあるかきくも, シャーロットタウン周辺でないとないとのこと.シャトルバスで来て,レンタカーを借りることは 不可能なので,レンタカーを使う人は必ずシャーロットタウンで借りましょう.といっても, 僕も友達も25歳以下.保険の関係上借りることはまずムリだったのだが….

 まずは,モンゴメリの住居跡(Site of L.M.Montgomery's Cavendish Home)に向かう. とここで,さっそく問題が発生.道がわからない.13号線を南に行くが,入り道がわかりにくい.看板もとくにあるわけではなく, 一度通り過ぎてしまうもなにかおかしいと気づき,戻る.よく見ると,獣道のごとく小さな道があった. これが住居跡に通じるかわからなかったが,とりあえず入っていく.

小道
居住跡へ続く道

 気の覆い茂る道を歩いていくと,それらしき建物(ブックストア)が見えたので,ほっとした. まずは,井戸.モンゴメリが使っていた井戸だ.といっても,井戸があるだけ. 正直,モンゴメリにたいして興味のない二人は,たいした感動も覚えず,居住あとにむかった.

 居住跡は井戸のすぐそばにある.…石の土台がある.他にはなにもない. 家の土台がひっそりとある.うん.これで金を払うのか.なにか詐欺にあったようだが, そこはルール.周囲に咲き誇る花も美しかったし,お金を払いにブックストアへ.

居住跡
居住跡

 大人一人2ドルだったかな?お金を払い,しばらくすると,ブックストアの中で モンゴメリの説明が始まった.それは,モンゴメリの生涯を簡単に説明するもので, もちろん赤毛のアンの執筆から彼女が行っていた郵便局での仕事までを含んでいる. モンゴメリが何者かまったくもって知識のない僕には助かった.ここには最初にきて正解だ. 説明をきいて,ポストカードを何枚か購入後,次の目的地であるお墓(L.M.Montgomery's Grave)に向かった.

 お墓の場所はすぐにわかった.観光案内所の道を挟んで反対側だ.アーチをくぐり,お墓へむかう. 共同墓地なので,お墓は大量にあるのだが,見つけるのは簡単だ.入り口のアーチから続く石畳をたどれば モンゴメリのお墓につく.

お墓
お墓

 1942年に67歳で亡くなったモンゴメリ.夫のマクドナルド牧師とともに眠っています.花が咲き乱れ 美しい墓.墓前では日本流に手を合わせた.特にこれといってないので,キャベンディッシュ 最大の見所であるグリーン.ゲイブルスに向かった.

 まずはビジターセンターに向かう.ここは迷いようがない.でっか看板があり, 6号線を東にちょっと行けばすぐだ.5ドル程度の入場料を払い,胸にシールをくっつける. そして,まずはビジターセンター内の説明ビデオだ.

 入ったとき上映していたのは,フランス語バージョン.英語バージョンの上映時間まで, 壁に展示されている説明などを見て過ごす.5分ほどして,上映開始.なかなか興味深い内容だ. ここでも,モンゴメリの生涯を説明している.これで予習はばっちりだ.

納屋
納屋とティールーム

 ビデオが終わると,いよいよ敷地内へ.まず,目に飛び込んできたのは,納屋とそれに併設されたティールーム. 納屋の中は作り物の動物がいて,ちょっと楽しい.が,普通の納屋だ.ぼけ〜と見ながら, グリーン・ゲイブルス(Green Gables House)へ向かう.

 ガイドブックでみたとおりの家がそこにあった.美しい緑色の屋根をした家.ここは,アンが孤児院から引き取られ, 少女時代を過ごした緑の切り麦屋根の家を再現してある.本を読んだことがないくせに,ワクワクしながら中に入った.

グリーンゲイブルス
グリーン・ゲイブルス

 残念ながら内部は撮影禁止.一方通行の道をガイドブック片手に移動だ.それほど混んでいなかったので, のんびりとみれたが,混んでいたらたまったものじゃない.各部屋がそれぞれの小説の場面を忠実に 細かく再現している…らしい.そう.赤毛のアンを読んだことがない人間にとって,ここを見るには, ガイドブックが必需品.本の説明を読みながら,あー,あれがそうだ.とか,これかぁ?などといいながら 部屋を回る.

恋人の小径
恋人の小径

 家の中を見終わったら,続いて,恋人の小径(Lover's Lane)へ.木々に覆われて,自然のトンネルのように なっている道を進む.そして,そのままバルサム・ホロウ・トレイル(The Balsam Hollow Trail)に入っていった.

 このトレイルは素晴らしい.鬱蒼としげる木々が,プリンスエドワード島の自然を物語っているようだ. ここが小説の舞台になっているかは定かではないが,是非とも歩いてもらいたい.1km程度の道のりは, 都会の喧騒を忘れさせてくれるには充分な道のりだ.赤毛のアンを知らずとも楽しめるこのコースを歩き, 再び恋人の小径を通って,グリーン・ゲイブルスに戻ってきた.

バルサムホロウトレイル
バルサム・ホロウ・トレイル

 ここで,お腹がすいたので一休み.もうお昼の時間だ.ただお昼はまたまたロブスターを食べたい. そこで,納屋の隣のティールームで,シナモンロールを買って当面しのぐことに.このシナモンロールは, おいしかった.せっかく来たのだから,是非ともティールームへはよってもらいたい.

 グリーン・ゲイブルスの正面の庭でのんびりとして,最後の見所である,お化けの森(Haunted Woods)へ足をのばす. 幽霊が出る森とのことだが,昼間はまったくそのような気配は感じさせない気持ちの良い森だ. はぁ,へぇを連発しながら,そのまま1.6km程度のトレイルへ.

お化けの森
お化けの森

 途中道が分かれていたりするが,はっきりいっていく必要はない.なにかの跡という看板にそうと, 看板あれど,樹しかなく意味がわからない.そのまま墓地に通じていそうな道もあるのだが,残念ながら 柵があり抜けることはできない.それでも,散策だけなら楽しい.自然を感じながら一周し,お土産屋さんへ向かった.

 キャベンディッシュでここを逃すと,他にまともな買い物はできないだろうと思われるほど貴重なお土産屋さん. ビジターセンターの手前にあります.中はさすがに豊富で,アングッズを中心にプリンスエドワード島のものもあり, ここだけで充分足りる内容.ここぞとばかりに,といっても荷物がふえると困るので,必要な分のお土産を購入した.

 お土産を買えば,もうここには用はない.グリーン・ゲイブルスを後に,お昼ご飯を食べに歩き出した.

 

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