宿のあるダートマス(Dartmouth)からハリファックスまでは, Dartmouth-Halifax Harbour Ferriesというフェリーを使うと,簡単に行くことができる. ここでは,フェリーといっても,特別な乗り物ではなく,ごく一般的な通行手段の一つ. そのままバスに乗り換えもできるし,お値段も2ドルとお手軽だ. ハリファックスとフェリー すでに4時過ぎと,観光の時間は終わっているが,それでも オールドタウン・ロック(Old Town Clock)という時計塔は そばで見る分には何の問題もない.メインの観光は翌日にして,とりあえず ハリファックスが一望でき,時間も関係ないということで,ここにまずは向かった. …時計塔はすぐ目の前に見えるのだ.見えるのだが,坂がきつい. 坂道だらけのハリファックス.ここまでたどり着くのが,きついのなんの. プリンスエドワード島からのシャトルバス移動で,すっかりなまった体に鞭を入れつつ, 坂を登っていった. オールドタウン・クロック 美しい白色をまとう時計塔は,ビクトリア女王の父,ケント公爵(Duke of Kent)から奉納されたもので, 1803年10月20日から時を刻み続けている.しばし眺め,そして,時計塔の裏から,ハリファックス・シタデル(Halifax Citadel National Historic Park)へ向かう. ハリファックス・シタデルとは,イギリス軍がフランス軍に対して築いた砦で,その形が函館の五稜郭に似ているため, ハリファックスは函館市と姉妹都市の関係にあったりするのである. 時間もなかったし,お腹もすいたために,中には入らず,近くの柵から,ハリファックス湾を望む. そこからは,ハリファックスのダウンタウンが一望でき,また,ペギーズ・コーブ(Peggy's Cove)という島も,良く見えた. しばらく眺めていたが,やがて景色ではお腹が一杯にならないということに気付き, ダウンタウンへと足を向けた. 今日が最後の夕飯である.そう明日は,もうトロントへ帰るのだ.と同時に,それは 日本へ帰ることも意味していた.ならば,夕飯は豪勢に行きたいところである. これは,友人Sも同意見で,そして,食べたいものもほぼ一致した.…日本食. すぐに日本に帰る僕とその一ヵ月後に日本に帰るS.日本食を食べる必要はないような 感じもするかもしれない.しかし,どうしても日本食を食べたかった.というのも,振り返れば この旅行中,ロブスターやら色々食べてきた. 初日のハリファックスにしろ,プリンスエドワード島にしろ, 共通する点は,新鮮な魚介類が手に入る地域だということだ. 魚介類とくれば.これは,日本食を食べないわけにはいかないではないか.だれもがそうするはずである. あまり広くもないダウンタウンで,日本食を提供する店はそれほど多くもなかった記憶がある. どこにするか迷ったのだが,そこはガイドブックに載っている店が大好きなSの希望もあり, 某日本料理店に入った. その店のメニューは,特にハリファックスだから!というものはなく, どこにでもある日本料理店のような感じがした.しかし,そこはやはりハリファックス. しっかりとロブスター巻きなんてものもある.もちろんトロントなどよりは,はるかにお手軽なお値段だ. ロブスター巻き ビールで乾杯し,あとはロブスター巻きを筆頭に,サーモン,ハマチ,カルフォルニア・ロールなどのお寿司. そして,鳥の唐揚げに餃子,揚げ出し豆腐に掛け蕎麦. …散々魚貝類云々といっておきながら,後半はまったくもって関係ないのは,察して頂けたら幸いだ. とにかく居酒屋気分で,片っ端から頼み,平らげていった. お勘定は記憶にない.おそらく二人で80から100ドルぐらいではなかっただろうか? 酔っ払っていたし,詳細なメモもない.ただ別に高いとは思っていないし,ビールを飲んだりすれば それぐらいは,いってしかるべきである. 晩御飯が済めば,あとはやることはない.再びフェリーに乗り,夜風に当たりながら, B&Bに帰っていった. |