5日目-午後(ホーエンシュヴァンガウ)

 麓に下りてきたものの,なにもない.昨日,夕飯を食べたホテルともう一軒のホテル しかあいてない.やっぱ途中で食べてくればよかったなと後悔するも,戻る気力が ないので,お土産屋さんに付属のファーストフードで,ホットドックを食べる. 夏季はもっと店屋があるのかは謎だ.

 ホットドックなどというファーストフードを食べたのはわけがある. ドイツだしソーセージを食べたかった!…ではなくて,マリエン橋(Marienbrucke)という 城の絶景ポイントに日が暮れる前にいきたかったのだ.冬は日が短いし,山の中を日が暮れてから というのはちょっとイヤだった.

 ご飯を食べ終え,降りてきた道を戻る.途中で道が分かれるので,マリエン橋の方に行く. これまた坂がきつい.上着を脱ぎ,気合をいれて歩いた.

 ようやくマリエン橋の入り口に到着して,愕然とした.…立入禁止の柵がある. ドイツ語,英語はともかく,ご丁寧に日本語でも立入禁止と書いてある.雪があり,危険だということらしい. さて,これは困った.ノイシュヴァンシュタイン城を見にきたのに,今までまともに見ていない. 麓からだと遠すぎてはっきりとみえないし,城のツアーは内部で, 全体をはっきりと見える機会がまったくないのだ.

 ノイシュヴァンシュタイン城の全景を眺める方法は,もう一つ考えられた. ロープウェイに乗るのだ.しかしこれは冬季休業.休業と分かっているとこには,行くだけムダだ. 選択肢は,帰るか柵を乗り越えるか.周りを見回すと誰もいない.さらに,よく見ると柵の横に 明らかに人が通ったと思われる小道が….行っちゃうか!さすがに柵を乗り越えるのは 一苦労しそうだったので,雪の上に出来ていた小道に歩き出した.

 雪の上を歩いていくと,通常の道に出た.階段が凍ってやがる.注意しながら,橋に向かうと 先客あり.やっぱりみんなこれを見たくて来てるから,乗り越えるんだね.

マリエン橋
マリエン橋

 雪に覆われた橋を慎重に歩いていく.そして横を向く.うわぁ,すげぇ!! 橋から臨むノイシュヴァンシュタイン城の美しさは, 言葉に表せなかった.人も少ない(つーか,自分を入れて3人だけ)ので,ぼ〜と満足するまで眺め, カメラを取り出した.

ノイシュヴァンシュタイン城
ノイシュヴァンシュタイン城

 落ち着いてみると,やはり改装中のネットが気にかかる. しかし,僕にはどうすることもできない.願わくは夏にもう一度くることだけだ. 白銀の世界に舞い降りた白鳥のごとき城を存分に楽しみ,橋をあとにした.

 再び柵の横の道を通り,麓に下りていく.3時を過ぎたところだったので, ティータイム♪といっても店がないので,ホテルのカフェに行く.ほんとに店がないんだ. 注文したのは,GluhweinとSchwarzwalder Sahnetorte(Blackforest cake). 旅の途中で,Gluhweinは温めた赤ワインに砂糖をいれたもので,アルコールがとんでいて,酒に弱くても 全然飲めるし,おいしいよ!と言われていたので一度飲んでみたかったんですね.

ワインとケーキ
ワインとケーキ

 ワインを口に含む……なんだこれは!めっちゃ不味い.騙されたー!! 人肌ぐらいの温かさの赤ワイン.甘くないしスプーンもついてきたのは 自分で砂糖をいれろということなのだろうか?とにかく不味い.ホット赤ワインは不味い!! さらにほどよく温かく,アルコールがとんでないから,酔いがまわるのが早いのなんの. 残すのも癪だったので,頑張って飲んだらフラフラになってしまった.

 ただケーキはおいしかった.甘くて,でもサクランボの甘すっぱさが心地よく口に残る. ケーキとコーヒーが一番の組み合わせだったかもしれない.ワインを選択した時点で, 間違っていたのだ.

 酔っ払いながら,もう今日はやることないし,どうでもいいやと思って歩いてたら, ふと土産を買っていないことに気づき,店を物色.さすがに観光地だけあって, 土産物屋さんは冬でも開いている.といっても,それほど数は多くなく,早くしまってしまうが….

 適当に置物やポストカードを購入し,一度ホテルに戻る.もう日も暮れてきてたし, 夕飯を食べる前に,一度荷物を置きに行きたかったのだ.

 夕飯を食べに行くも,選択肢は昨日同様二つ.今回はシュロスホテル・リスル&イエーガーハウス(Schlosshotel Lisl und Jagerhaus)に行く.注文したのは,ホームメイドのスープと,ソーセージ(+ポテトとザウワークラフト), ビール.ドイツらしい料理を食べました.ソーセージならまず外れることもないしね.

夕食
ソーセージ
 スープは少々しょっぱかったが,ソーセージにしろポテトにしろ普通においしく,満足して レストランを後にする.ホテルにつくもやることがないので,テレビをつける.サッカーのジーコ特集を やっていたが,英語ではなかったので,チャンネルを変えた.つーか,何もみるものがない. ドイツ語を理解しなくても楽しめるもの=スポーツということで,サッカーを見ながら,翌日の計画をたて,ベッドにもぐりこんだ.

*立入禁止の警告を無視する行為は危険です.止めましょう.どうしてもという人は自己責任のもと行ってください.

 

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