2007年5月31日
ダヴィンチ
あまりの暑さにクーラーを
取り付けた.
毎年,大家さんに取り付けを
手伝ってもらっていたのだが,
現在,大家さん帰郷中ということで
自分でつけることに.
部屋にいるだけで汗がでてくる暑さに
クーラーの重さなんて,なんのその.
速攻で取り付けた.
人間,やる気だしたら,なんでもできる.
さて,昨日に引き続き,日本にいたときのこと.
日本に帰ったらゼッタイに行こうと
考えていた場所があった.
それは,東京国立博物館.
お目当ては,特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ - 天才の実像」
受胎告知が初めてイタリア国外へお目見えというわけで,
イタリアに行く予定は今のところない僕にとって
これは絶好のチャンス.
そんなわけで,見に行ってきたわけだけど
どうやら日本人をあまく見すぎていた.
平日の昼間.
さらに,3月20日に始まっているので
すでに2ヶ月も経過していることになる.
なのに,なにあの人数は!?
主に年配の方々が多かったのだが
それにしても人だらけ.
だいたい行ってみてわかったのだが
なんか気に食わない.
受胎告知のためだけに
1つの会場を使うってどういうことなんだろう.
まずは金属探知機のゲートを潜り抜け
そこにあったのは,人の山.
止まらないでくださいという案内と共に
みなさん,そろりそろりと歩きながら見ていくことに.
といっても,歩きながらのんびり見るなんて
できるわけもなく,けっこう多くの人が止まっていたりするから
流れが悪いこと悪いこと.
いや,立ち止まってみることが悪いことじゃない.
第一,歩きながら見るというほうが
間違っている.
のだが,あまりの人数にそれは
許されていない.
もういっそのこと動く歩道でも
設置したらいいのに.
とか思いながら,薄暗いし,あらゆる方向から
押されるし,つーか,満員電車に乗ってる感覚で
嫌気が差し,人波をかきわけ,さっさと出てしまった.
さっさと出たといっても,そこの部屋にあるのは
受胎告知が1点だけ.
もう見たからいいや.という感覚.
こんなんでクソ高い金(学生:1200円)をふんだくるのか!?
と思いながら,チケットをよく読んだら
どうやらもう一会場あるらしい.
しかも,通常展示も当日に限り見れるみたいな
ことが書かれていた気がする.
とはいえ,通常展示は昔,見た記憶があるので
とりあえずは,第二会場へ.
してみて,第二会場.
僕はかなり楽しめた.
オリジナル作品は一つも展示されていないのだけれども
それがなんだというのだ.
手稿はパネルや映像で示されていて
手稿に基づいた模型も展示されている.
これが面白い.
内容が幅広く,一つ一つ見ていて
全然飽きてこない.
さらに個人的によかったとおもうのは
受胎告知がのんびりと見れたこと.
第二会場にあったのは,もちろん本物ではなくて
DISと呼ばれる高精密デジタル技術を使って複製されたもの.
これがいい.
なにせあまり人がいない.
さらに,近づいても見れるし
部屋も明るい.
多くの人が近づいては,あぁ複製か
とつぶやいては,さっと消えていくのだが
正直な話,これ本物の隣に置かれていても
どっちがどっちかなんてわからんでしょ.
いや,本物にはやはり複製にはない
重みというかそんなものがあるのです.
複製でよろこんでるようじゃ本物がわからない人ですね.
という意見もあるかもしれないが,
そんなもん知ったことか.
のんびり,ゆっくりと見ることができない本物なんて
ありがたる意味がわからない.
というわけで,別の複製あわせて3作品.
じっくり見ていた.
本物の受胎告知だけだったら
たぶんダヴィンチの絵に対して悪いイメージしか
もてなかったので,これはかなりよかった.
手稿に関しても,これがホントに幅広い展示で
時間がかかるのなんの.
ダヴィンチの考え方というものに
触れることができ,どっちかというと
絵よりもこっちのほうが楽しかった.
結局のところ,2時間ぐらいダヴィンチ展を
見ていたわけだけど,思うに,受胎告知だけを
楽しみにしていくと,失敗するんではないか.
…満員電車になれているならいいのかもしれないけれど.
僕はもうあの人の多さに耐えられなかった.
ちなみに,このダヴィンチ展でこりて
国立新美術館のモネ展はやめてしまった.
その代わりに歌舞伎を見に行ったのだった.
のんびり見るには,海外のほうがいいような気がする.
いつか見に行こう.
投稿者 カズ : 22:28 | 雑記