2006年3月18日

St. Patrick's Day

昨日,3月17日は,St. Patrick's Dayでした.

僕の中では,カナダ版,緑の日です.

日本語にするならば,聖パトリックの祭日となるのですが
残念ながらここウィンザーというかオンタリオ州は祝日ではありません.

そんなわけで,昨日がこのパトリック・ディだとは
知らなかったんですよ.

いや,祝日でも知らなくて大学に来るボケボケ人間なので
祝日じゃないから,というのは理由になっているようで
実はなっていなかったりもするのですが….

では,なぜ知ったかというと,
たまたま友達と飲みに行こうという話になり
バーに行ってみると,これがものすごい混んでいるいたわけです.

金曜の夜というのは,週末ですが,土曜日に比べれば
かなりすいているハズで,なんでだ?という
疑問が当然のごとくわいてくるわけです.

しかし,その疑問は一瞬で解決しました.

というのも,みなさん,緑色のものを身に着けている.

緑色の服を着ている人もいれば,
帽子をかぶっている人もいる.さらには,緑色の
アクセサリーを身につけている人も,多く見かけられます.

この強烈なまでな緑は,覚えがあったのです.

去年も見た.この緑色は,名前こそ思い出さないが
ゼッタイに去年も見たぞ~.ということで,
バーにある新聞をみたら,聞き覚えのあるセイント・パトリック・ディの
文字を発見.ようやく合致がいったわけです.

さて,なぜこの日は,みなさん緑色のものを
身に着けるのでしょう?

それは…知りません.
知っているわけないじゃないですか.
こんなもんバーに行ってようやく思い出すぐらいの
ものですよ.日本じゃまったくもって知られてませんし.

とはいえ,せっかくの機会なので
ちょっと調べてみました.

まずパトリックさんが誰なのか?というところですよね.

僕の辞書(広辞苑)によると,アイルランドの守護聖人.
宣教師としてアイルランドをキリスト教化.(389頃~461頃)
となっています.

キーワードはキリスト教とアイルランドでしょう.

でも,これだけでは緑の説明ができません.
つーか,英和でpatrickと調べても同じような内容で
緑という単語が一文字も出てこないのが,心配になるところです.

では,もうちょっと本格的(?)に調べてみたいと思います.

Saint Patrick's Dayは聖パトリックをお祝いする日です.
アイルランドでは祝日となっており,カナダのニューファンドランド&
ラブラドル州も祝日となっています.

カナダのこの州は,日本ではマイナーかもしれませんが
実はカナダの歴史を考える上ではもっとも重要といっていいかもしれません.

つまり,イギリス発の海外植民地だったりするのです.
なので,アイルランドのこの祝日にも関係が深いのですね.

閑話休題.
もともとはアイルランド出身に人々の祭日だったんですが
時が経つにつれ,他の人々の間にも広がって行ったそうです.

んで,この広がりにより,クリスマスに見られるような
あまり宗教的ではない様式に変わっていったのです.

人々は緑色の服を着て,アイルランドの食べ物を食べ,
アイルランドの酒を飲み,パレードに参加してこの日をお祝いします.

…ちょっと待て,なんで緑色か説明がないじゃないですか.
なんだよ.せっかく読んだのに.

まあ,いいや.せっかくなので,もう少し.

パレードは世界中で行われるのですが,
世界最大のものはアメリカはニューヨーク.
カナダ国内だと,モントリオールで開かれるのが
一番大きいようです.

この日は,アイルランドの文化を祝う日ですが,
それだけではなくキリスト教のお祝いももちろん含まれています.

カトリック系の教会,アイルランド聖公会(アイルランドおよび北アイルランド
における独立のアングリカン教会)が,この日を祝っています.

北アメリカ,イギリス,アイルランド,オーストラリアといった
広い範囲でこの聖パトリックの祭日は祝されているのです.

こんな感じで説明はいいでしょうか?

なんか緑は着るもの!と決め付けられているような
雰囲気が漂っていますが,なにかしら理由はあるでしょうということで,
肝心の緑という部分に迫ってみます.

と,意外な事実がありましたよ.

アイルランドではこの日はつい最近まで,
粛々とした祭日だったようです.

つまり,1970年代は,この日のパブの営業は
禁止されていたそうです.

アイルランド政府が本腰を入れてこの祭日に
取り組んだのは,実は1990年代半ば.ほんの10年前のお話です.

これはアイルランドという国,そしてその文化を示す
という意味合いがあって,政府が乗り出したそうです.

アイルランドの人たちは,帽子などにShamrockをくっつけたり,
緑色,白色,オレンジ色のバッジをつけたりするそうです.

…下のやつは,アイルランドの国旗ですね.
では,上のShamrockってなんでしょう?

オランダゲンゲ,シロツメクサおよび,三つ葉植物の総称だそうです.
三つ葉植物といえば,三つ葉のクローバー.

ポイントは,こいつが,アイルランドの国章なとこだと思います.

つまり,この辺に緑色の秘密があるんじゃないかと.

なぜアイルランドの国章がShamrockなのか?
んなもんは,知りません.しかし,こいつが
緑色をしているのは間違いないですし,国旗に緑色が
使われていることから,アイルランドでは緑色は
なにか重要な意味を持っているのでしょう.

緑が映える三つ葉のクローバー.
それを国章にもつわけですから,緑色=アイルランド.

そんなわけで,みなさん緑なんですよ.
目にも優しい緑色,ばんざ~い!!

と,頭がおかしくなってきたところで
本題です.

昨日は,そんな聖パトリックの日で
なんとビールが安かったです.

ピッチャーが8ドル.

そして,それを注文すると,
にくいことに緑色にする?ときいてくるではないですか.

緑色を身に着けていないとはいえ,お祭りには
乗っかりたい人間なので,断る理由はありません.

それに一年に一度だけなんですよ.
この緑色のビールを飲めるのは.

というわけで,運んでこられたのが
この写真にもある,緑色のビール.

なんとも奇妙な感じがしますが,
ぐいっと飲んでみると,
これがまったくもって普通のビール.

青汁とかそんなもんを連想していた人には
申し訳ないですが,何一つ普通のビールと変わりません.

それにビールは緑色ですが,たぶん
青色の着色料を使っています.

というのも,上から見ると泡の部分が,
青色に染まっていたので.

バーの中はアイルランド系の音楽がかかっていて,
なんとも愉快な雰囲気だった聖パトリックの日.

一年に一度のお祭りは,
たまたま飲みに行ったおかげで,逃さずにすみました.

来年はゼヒとも緑色の服をきて
繰り出したいと思います.

*St. Patrick's Dayの説明は
Wikipediaを参照にしました.

投稿者 カズ : 21:24 | 留学生活

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