2007年1月24日

黄金の豚

海外で暮らしていると
普通に日本で暮らしていてはなかなか
知れなかったことに出会うことがある.

つまるところのカルチャーショック.

初めて海外に行ったときから
いろんなカルチャーショックを受けてきたけれど
これもそんななかの一つのお話.

干支.

中国からきた文化で日本を始め
韓国でも使われているみたいだし
けっこう東アジアでは使っている国も
多いのではないかと思ってしまう.

で,十二支だけれども,いうまでもなく
子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥
となる.

そして今年はこれまたいうまでもなく亥だ.

この亥が問題なのだけれども,日本では
猪になる.

が,たぶんこれは日本だけ.

中国では豚だし,韓国でも豚だそうだ.

仏教が入ってきて豚を食べなくなってしまった
日本では恐らく豚よりも猪のほうが身近な存在だったからかな
と思うのだけど,とにかく日本は猪だ.

子どものころから亥は猪というのが常識として
あったわけで,そうでなくては困ってしまう.

それが猪ではなくて,豚.

豚.

豚という言葉からどのようなことを連想するか
人によって異なるだろうけれど,恐らく多くの人が
頭に浮かぶのは,あまり美しくなく価値もそれほど高くない
そんな感じではないだろうか.

豚には悪いけれど,自分は豚年生まれ!なんて
なんか人に大声でいえないような気がするのは
僕だけではないはず(ちなみに僕は酉年).

そんなわけで,豚年というのは僕にとって非常に
違和感があるわけだけど,それはそういった文化の中で
育ってきたから.

生まれたときから豚年であり,豚の地位が高いところに
ある国ならば,別に豚年に違和感はないだろうし
そんな人からみたら,僕は奇妙な存在なんだろう.

そんな豚年なわけだけど,どうも今年は一味違うらしい.

…えっとなんて訳せばいいんだろう.

友達の言葉を借りるならば,Year of Golden Pig

ただの豚じゃない.

そう,飛べねえ豚はただの豚.

では飛べるのか?というとそのへんは
怪しいわけだけど,なんと今年の豚は黄金の豚だそうだ.

これが中国に当てはまるかどうかは定かではないが
韓国では,今年は黄金の豚年だそうで,
なんでもこの黄金の豚年は600年毎にやってくるとのこと.

そして,黄金の豚は富と健康を授けてくれる
というわけだ.

なんて素晴らしい.

600年毎にやってくるイベントに出会えるなんて
これはかなり運のいいこととしかいいようがない.

そんなわけでこの豚のお話を教えてくれた
韓国の友達から金色に光った豚の貯金箱を貰った.

残念ながらその貯金箱の豚には羽はくっついていなかった.

たぶん飛べないこの豚さん.

でもただの豚じゃない.
黄金の豚.

次に会えるのは600年後.
そう考えると豚年ってのもすてたもんじゃない.

投稿者 カズ : 23:45 | 雑記

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