2008年8月3日

野生動物

電気がある.

蛇口をひねればお湯がでて
シャワーをいつでも浴びることができる.

トイレに行くのに,スコップ片手に
茂みに出かける必要がない.

なんて素晴らしいんだろう.

これでウィスキーを片手に
外でのんびりできたらいうことはないのだが….

それは贅沢というものだろう.

さて,いまユーコンの山奥にいる.

人里離れたなんていうレベルではないのだが
そこで少々楽しみでもあるが,恐ろしくもあるのが野生動物だ.

危険な野生動物ですぐに頭に浮かぶのは
グリズリー.

実際に,周辺にいることはいるそうで
見たことがある人がキャンプにはいたり
1ヶ月前にまだ新しい足跡があった
という人もいた.

幸いにも僕はまだグリズリーを
野生ではみたことがない.

ブラックベアは以前みたことがあるのだが
それはかなり離れた位置からで
特に危険はなかった…と思う.

とにかくグリズリーなんぞに
出会ったらえらいこと.

死の危険性も十分にあるだろう.

しかし,危険なのはグリズリー
だけではなく,およそあらゆる種類の
野生動物が危険といえるだろう.

むやみやたら近づくのは得策ではないし,
見かけたら,ジッとして相手が自分たちの
道からどいてくれるのを待つしかない.

とはいえ,向こうもこちらの
存在に気がつけば,たいていの場合
近づいてくることはないし,接触を
お互いに避けようとするだろう.

が,例外は何事にもある.

その例外の一つが,いまこの時期の
ムースだそうだ.

このキャンプに入り,一番最初に
注意された野生動物は,ムースだったりする.

グリズリーより危険だそうだ.

その理由は,発情期だから.

雄のムースには気をつけろ.
とにかく近づくな.刺激を与えるな.
今の時期の雄のムースはシャレにならない.

とのことだ.

ムースというとカリブーのでかいバージョン.
ノソッとしているイメージが僕にはあり,
グリズリーよりも危険というのは頭に思い浮かばない.

だが,実際には発情期のため
そうでもないそうだ.

さらに,こちらもキャンプ周辺にいるとのこと.

周辺というか,ある晩には3頭のムースが
キャンプに遊びに来たというから,たまらない.

僕には最初,発情期のムースがどれだけ危険か
具体的なイメージがわかなかったけれど
その大きさをきいて,納得した.

体重が大きいものは1トン弱あるらしい.

1トン弱(もうちょっと具体的に書くと
800kgぐらいらしい).

そんなものに体当たりをかまされたら
たまったものじゃない.

発情期というある種の興奮状態にあるわけで
もうそんな巨大な生物が暴れたら,人間が
どうにかできるレベルでもないだろう.

野生動物.

会ってみたいけど,顔を合わせて
ご挨拶はしたくない.

ユーコンを去る前までに
なにかしらの動物にあえるだろうか.
怖いけれど,やっぱり楽しみだ.

投稿者 カズ : 22:46 | 雑記

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