2010年8月18日

火加減

サンプリングといえば食事
というぐらい僕の場合,食事が楽しみだったりする.

もちろん行く先々で豪華な食事を食べるわけでもなく
そうでないことも往々にしてある.

例えばドイツに行ったときは宿泊した場所の
周辺にはレストランらしいレストランは一軒もなかった.

ダウンタウンまででていけばいいのだが
そんな気力もなく,スーパーで買った冷凍食品を
チンして食べたりしたこともあった.

あるときのユーコンではタクシーで10分ほどで
ダウンタウンまで行けばレストランはあるのに
モーテル付属のところで食べたりもした.

モーテルに付属しているレストランがどれほど
味気ないものかは語るまでもないのだが
このときは教授と一緒.

一人なら間違いなくダウンタウンまで出るのだが
教授がそこで食べようといえば,いやダウンタウンまでいきましょう
というようなことはできなかった.

せっかくユーコンまで行ってサーモンを一度も食べなかったのは
非常に心残りというかモーテルのレストランもサーモンぐらい
メニューに入れておけよと思うのだが,それでも
ウィンザーの外に出て,異なるものが食べられるチャンスがある
というだけでテンションはあがるし,それが食費がでているとなれば
もういうことはない.

今回のサンプリングでは食べ過ぎて太ったのは
前に書いたことだけれども,その中でも良くも悪くも
印象に残ったレストランが一軒ある.

それは,アメリカンイタリアンのレストラン…
こう書いただけで実際のところそこに住んでいる人ならすぐわかるぐらい
あまり選択肢は多くはなかったのだが,そのお店.

僕はあまりいい予感がせずに,また見た感じにもあまり
繁盛している様子は伺えなかったので,レストランの候補には
考えていなかったのだが,あまりにもない選択肢に教授が
サンプリング終盤,行ってみようと提案してきたのだった.

まあ,行ってみるのも悪くないか.と
歩いて向かっていく.

時間にして18時ちょっとすぎ.

お客さんは誰一人いない.
がらーんとした店内.

外でタバコを吸っていたウェイターさんが
慌てて,どこでも好きな席にどうぞ~と
僕らに続き店に入ってきた.

お酒は出すようだが,地ビールはどうやらない
扱っていない様子.

とりあえずMiller Liteを頼んで
メニューを眺める.

しっかりとしたイタリアンではなく
どちらかといえばファミレスのような感じ.

ここはイタリアンよりアメリカンかな.と
マスを食べることに.

他の店でも食べたりしたスペリオル湖のマス.
外れはなかったし,せっかくの機会.
食べられるだけ食べておきたい.

料理を頼み,テーブルの上にあった
デザートメニュに目を通す.

6種類ほど載っていたと思うのだが
そのうち4種類はsold outのシールが貼られていた.

メインを食べた後,ウェイターさんに
教授がデザートはほとんど売り切れちゃってるんだね~
というと,そうなんですよ.どれも人気で早い時間に売り切れちゃうんですよね.
といっていたが,正直なところそれは怪しい.

手作りシュークリームを僕は頼んだのだが
結果は,冷蔵庫にどれだけ保存していたのか
ふにゃふにゃで重たい皮の人生で1,2を争うほどの
失敗シュークリームがでてきた.

話がそれてしまったのだが,マス.

しばらくするとやってきた.

巨大なマスが.

想像以上の巨大さ.
カメラを持っていなかったのが悔やまれるのだが
30cmは優にあった.

その大きさに驚いていると
ウェイターさんからさらに驚愕の言葉が.

えっと.これなんですけど.
いつも出しているのよりも大きなサイズのものに
なってしまったんですよ.

で,たぶん火が通っているとは思うんですけど
なにぶんサイズが大きいので火が通っていない可能性があります.
もし火が通ってなかったら言ってくださいね.調理しなおしますから.

…えっ!?

意味がわからない.

大きさが異なるから火が通っているかどうかわからないなんて
なにそれ.ほんとにプロ?素人じゃなくて??

恐る恐る食べてみれば,おいしい.

この量は持ち帰りたいなと思いつつ
食べていくと,おや?となる.

おや?の後に続く言葉は一つしかない.
火が通ってないっぽいぞ.

というわけで,ウェイターを呼び
再調理をしてもらう.

その結果は,なんだか自分の満足するような火の通しかたではなかったが
まあそれでもまだマシになったので,そのまま食べた.

マスは火が通っていないところを見てみれば
完全に冷凍だったことがわかる代物.

つまりそもそもの解凍が十分じゃなかったと思うのだ.

味は悪くなかったのだが,なんともいえないグダグダさ.
大きさだけでいえば12ドルにしては文句のいいようがないのだが
その他がダメすぎた.

教授はミートソースのようなものを食べていたが
その後,またここに来ようというような提案はなかったので
その味もなんとなく想像がつく.

生まれて初めて,火加減がよくわかりません.
というレストランに出合った.

さすがアメリカ…とかいったら
アメリカ人に怒られるのだろうか.

投稿者 カズ : 22:18 | 雑記

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