2008年9月11日
鑑真和上坐像
日本にいたとき,地元の美術館に行ってきた.
たしか去年日本に帰ったときも美術館に
行ってきた.
思い起こせばその前も美術館に行っている気がする.
そんなに美術館が好きか?といえば
答えはYesでありNoでもある.
要するに物によるのであって,例えば
彫刻や抽象画の類は,好き好んで見に行くことはない.
それ以外ならば,実際のところ
けっこう好きだ.
旅行中,街に美術館があれば
できる限り見に行きたいし,ぼけ~と
見学をしたい.
前々回は普通に美術館に行きたくていったのだが
前回はちゃんとした目的があっていった.
それはダヴィンチ展.
受胎告知が初めてイタリア国外にでたとかで
あまりの人の多さに閉口したけれど,それでも楽しめた.
今回も目的があった.
目的があったといういいかたはなんだか変だな.
目的がなくて美術館に行くというのは僕の中ではない.
要するに,特別展がやっていたといったほうが正しいだろう.
で,今回行ってきたのは,鑑真和上展.
唐招提寺の大規模解体修理に伴う
国宝 鑑真和上展.
8世紀に制作され日本最古の肖像彫刻である
鑑真和上坐像を初めとする豪華な展示だった.
鑑真和上坐像とはなんぞや?と思う人もいるかもしれないが
きっとその写真をみてみれば一目瞭然.
社会の教科書などに載っていたその姿を
思い出す人もいるのではないだろうか.
僕が行ったときはもう1ヶ月以上開かれていた展示会の
終盤に差し掛かっていたが,それでも大盛況.
やっぱり混んでるんだなぁと思いつつ
親に貰った招待券を使って入場.
会場はすごかった.
すごかったというのはなんとも頭の悪い感想だけれども
それをわかっていて書いている.
すごい.
国宝9件に重要文化財34件.
滅多に目にすることがないそれが
目の前に,手の届きそうなところにあるというのは
恐ろしいほどに幸せだ.
混んでるといっても,受胎告知のようなことはない.
あれはひどかった.
止まらないでくださいとそのまま
人の流れに乗っかって,歩きながら眺めるという
なんとも馬鹿らしい仕組み.
同時に飾られていたレプリカのほうが
人はいないからのんびりと見れてよっぽどマシだった.
今回の鑑真和上展はそこまでいかなかった.
それぞれ混んではいるが,自分のペースでのんびり見れる.
立ち止まってみてもいいし,それが正しい美術館の流れというものだろう.
目玉である鑑真和上坐像も広いスペースに設置されていて
薄暗くはあったものの,正面からだけでなく横からも見れたり
素晴らしかった.
といっても,鑑真和上坐像を初めて目にした僕の感想は
単純で,小さいというものだった.
写真でしかみたことなかったわけだけれども,
多くの写真が像の全体をアップで写していて
比較となるスケールがない.
アップのイメージが強くて,勝手に大きいものと
想像していたのだが,実物はそれほどでもなかった.
それが実際の鑑真和上の大きさを示しているのか
しらないけれど,座禅を組んでるおじいちゃんと考えれば
だいたいそのぐらいの大きさかしらん?
ただ間近でみた鑑真和上坐像はよかった.
顔がやさしい顔をしていて,なんだか見ているだけで
気持ちが安らいでいく.
もしこれがお寺に安置されていたら,
その場に何時間もいれそうなそんな雰囲気が漂っている.
その他の展示物もよかったし
かなり楽しめた内容だった.
また次に日本に帰るときは,なにか特別展でもやってるだろうか?
日本に帰る楽しみが一つ増えた.
投稿者 カズ : 21:59 | 雑記